KB EAR KB10(2019/6/19)、HiFiHear Audio・kinboofi・Nex Audio・WTSUN Audioが販売
●インピーダンス:15Ω●音圧感度:98dB
●低域22955*1, 中域29689*2, 高域30095*2
構成はCCA A10、TRIP0WIN-TP10と同じ。
(本機は低域BAの刻印はが左右ともに22955X)
全体の印象はハイ上がりのメリハリイヤホン
中高音の解像度抜群で(女性)ボーカル重視、低域にちょっとクセのあるサウンド。
低域を中心とした逆ピラミッドなAS06、中音域を中心としたフラット気味なAS10とはキャラクターがはっきり違い、中高音の4つのBAがしっかり鳴っています。
中高音域が鮮やかでマルチBAらしい派手なサウンドで、女性ボーカルをしっかり詳細に聴けて、高音好き・女性ボーカル好きな人には◎。
しかし低域は今一歩。30Hzあたりまで出てはいるのですが、80Hzあたりが抜けている。
例えばピアノなら鍵盤の左から2オクターブくらいが弱く、電子ピアノのような音。
オーケストラだとティンパニの存在感が薄く、鳴ってはいますがアクセントが効かない。
低域のズーンが来ないので迫力に欠きます。
例えばドヴォルザークの「新世界交響曲」はティンパニーのバンッが効いていない。
なくても気になりませんが、アクセントの「バンッ」がないと曲が締まりません。
高域は抜けているので臨場感がありますが、低域は伸びがなく迫力がない。
そのため立体感に欠き、平面的。全体としていびつな音場で非常に残念です。
中高音は非常にしっかり鳴っていて、解像度が高く緻密で、ここはAS06やAS10を凌駕しています。
中高音に特化したボーカルホンと割り切れればアリだと思います。
リケーブルは銀メッキよりも銅線のほうが個人的に好みでした。
銀メッキは高域にクセがあり、中低域が膨らむ分、上下のレンジが狭く感じました。
ボーカルが太くなるのでボーカル中心で派手にグイグイ聴くなら銀メッキがいいでしょう。
銀メッキでもクセが強くないYYX4822あたりなら気にしなくていいと思います。
銅線は高域が素直に伸びてレンジが広く、より自然な鳴り方。
バランスを重視するなら銅線がいいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。