Chironuko3のへや(工事中)

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SONY MDR-1AM2 レビュー②2週間使ってみた!

chironuko3.hatenablog.com

 ●ついに着弾!MDR-1AM2 S [並行輸入品]
並行輸入品なので国内のメーカー保証はありません
初期不良のみの対応なのですが、1か月やそこらで壊れるものではありませんので、とりあえず鳴ればOK。
メーカーだってわざわざ不良品を作って出荷するほど暇じゃないです。
偽物の可能性はありますが…、まあ、とりあえず聴いてみて問題がなければ本物でしょう😓
4.4mmから2.5mmへの変換ケーブルも同時購入しました。 

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生産国はタイ。
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マニュアルは多言語。日本語はないが問題ない。
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付属品はポーチの中にケーブル2本。非常に簡潔。
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FDBRO 8芯銀メッキ 4.4mm to 2.5mmケーブル。黒いケーブルは4芯 2.5mm to 3.5mm。
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付属の4.4mmを2.5mmに変換。さらに2.5mmから3.5mmに変換。

●本体も音も軽い
まず、付属の4.4mmバランスケーブルとFDBRO 8芯銀メッキ4.4mm→2.5mm変換使用して、shanling M3sとバランス接続をして聴いた印象です。
全体的に軽く繊細、滑らかな高音と反応のよい自然な低域が特徴のハイレゾを意識した音づくりだと思います。
高域が強いですが歪みが少なく高音はクリア。
中音域は必要な程度に絞ってありスッキリ。
低域は適度な量感で膨らみすぎることがなく自然に下まで伸びる。
ボーカルは近めで息づかいがよくわかり、女性ボーカルが映えますが、線が細い。
線は細いですが、鼻声にならない、透明感のあるボーカル。
音場は広くなくどちらかといえば狭めで分離はよろしくない。
オケの迫力はそこそこ、金管は軽く、硬く金属的。明るく軽快で硬質な音です。
管楽器の柔らかさは半分くらい出ている感じで、オケの同じパートの聞き分けは難しい。
モニタリングにもリスニングにもどちらにも使えます、モニターとしてはディテールが甘いと思います
また高域の成分が多めで解像度も高めなので、長時間のリスニングは厳しいと思います。

●シングルエンド接続とバランス接続(付属ケーブル)
ざっくりとした違いはシングルエンドは平面的、バランス接続は奥行きがある音。
音の傾向がちょっと変わります。
シングルエンドだと解像度が落ちますが、高中低音のバランスがよく、優等生。
普通にいい音です。

バランス接続にすると低域が弱くなり、ハイ寄りのサウンドに変わります。
使用機器や変換ケーブルの影響もあるのかもしれません。
が、shanling M3sとES100どちらも同じ傾向を示します
ケーブルの材質はバランスもシングルもどちらも同じだと思いますので、2.5mm変換ケーブルの影響は少ないと考えています。

クラシックを聴くとき、分離や解像度やクリアさが全然違うし、奥行きがあり、バランス接続の効果は絶大です。
反面、ポップスのとき、低域の量が控え目になり、ハイ上がりの傾向が強く、子音の刺さりもクッキリします。
ソースによっても違いますが、シングルエンドのほうが気持ちよく聴けることもあるようです。
アナログ録音の音源はダイナミックレンジが狭く、もともと音が潰れている分、シングルエンドのほうがしっくりくる感じがします。
一方、デジタル録音の音源や電子楽器がメインの音楽はエッジがクッキリするバランス接続のほうが立体感が出て、シングルとバランスはケースバイケース。
3.5mmシングルエンド接続でも十分良さが出ていて、バランス接続と使い分けができるところが面白く、2台分楽しめるともいえます。

Earstudio ES100 (mk1)を使って、aptxHDによるBluetooth接続。
aptxHDがもともとハイ上がりな特性を持っているせいもあり、バランス接続はBluetoothとの相性があまり良くないかもしれません。
思っていたよりよくないのはaptxHDやES100の性能が如実に現れた結果なのかもしれません。
1AM2の性能が良すぎるせいだと思います。
逆に他の機器を試したくなりました。
●手持ちのヘッドホンと比べて
Sennheiser HD598CSと比べると、音場の広さや分離、楽器の質感では598CSのほうが優れています。
解像度、特に高域では1AM2のほうが詳細でこれぞハイレゾ
ただ、ハイ上がりのため聴きやすさは598のほうがよいです
1AM2は小型で軽量、ちょっとしたときに軽く聴くのにはちょうどいい。
598はそれよりも長い時間聴いていても疲れにくい。

ANCつきBluetoothヘッドホンのAugust EP750と比べると、
EP750のほうが低音が強く、高域はマイルド。
解像度も音のエッジも粗いですが、1AM2よりは聴きやすく、これはこれでアリです。
価格が1/3で性能も1/3と言ってもいいですが、EP750のほうが中低音の量感がしっかりしていて、全体的な解像度が甘いですが、全体のサウンドは好ましい。

●MDR-1AM2は買いか?
手持ちのヘッドホンのSennheiser HD598CSとAugust EP750と比べてみましたが、音の解像度で1AM2は明らかに上回っていました。
音場や質感、分離などHD598CSが上回るところもありますが、いずれも音の粗さがネックとなり、高中低音の解像度では1AM2には及ばない。
ですが、低音の深さや質感が軽く、その点で不満を感じることもあり、高域がはっきりして高解像度な分、聴き疲れもしやすい。
1AM2は長時間のリスニングには不向きだと思います。

国内価格は2万円台後半。
見た目は安っぽく見えませんが、作りはチープで高級とは言い難いかな。
装着感は悪くないですし、細部はしっかり作ってありますが、これでこの価格はどうかなとは思います。
軽くて扱いやすいですが、低価格帯のヘッドホンの質感もなかなか良くなっているので、あまり差異は感じられないかな。
また、可動部がプラスチックなだけに、手荒な扱いはちょっと怖いですし、
軽さが災いして、リケーブルの重さも影響を受けやすいと思います。

今回自分が購入したのは並行輸入品。国内販売より1万円近く安く手に入りましたが、国内での保証は受けられない点がネックとなります。
結論ですが、1万円台後半ならいいかなですが、2万円後半だと競合機種も多く、やや高いかなという感じです。
バランス接続を試してみたい、という方は選択肢があまりないので、財布との相談になります。
リケーブルなどアクセサリー類が豊富なところは他機種にない魅力だと思います。

●2週間使ってみて
メリット・デメリットがありますが、おおむね満足です。
音は軽く中高音が繊細かつ詳細なところが最大の特徴ですが、
多くのレビューにある通り、量感を抑えたタイトな低音がネック。
低音の気持ちよさが必要な音源では、決して出ていないわけではないですが不満を感じます。
ソニーっぽい元気なドンシャリというより、高級機につながる上品なほうのソニーの音。
DAPや接続、ケーブルなどにほどよく敏感なところもありますが、
シングルエンドでもバランスでもどちらでも十分楽しめる。
何しろ手軽にバランス接続ができる機種は限られます。

2万円後半として考えるとややお高いですが、十分な性能。
2万円以下のヘッドホンとしては魅力的だと思います。
ポップスよりもクラシック向けの音づくり。
2万円以上のヘッドホンでなければ求められない音づくりをした結果、こういうヘッドホンに仕上がったような気がします。

以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
まだ2週間程度ですので、インプレッションも変わってくると思います。
後日、リケーブル編もあるかも?