Chironuko3のへや(工事中)

低価格中華イヤホンを中心としたブログです

EarFun Free Pro レビュー Bluetooth 5.2 ANCイヤホン(2021/5版)

EarFun Free Pro アクティブノイズキャンセリング ワイヤレスイヤホン
¥5,999~、EarFun正規代理店/EarFun公式ショップが販売
👉EarFun Free Pro 公式

●低価格ANC●左右単独使用可●音量調節可能●ANC/外音取り込み●低遅延モード●連続使用7時間(ANC6時間)●ワイヤレス充電(3.5時間)●Airoha 1562●バッテリー容量:50mAh x 2(イヤホン)、400mAh(充電ケース)●

👉いくつか追記し、2021/5版としました

低価格なのに全部入りANCつきTWSイヤホン
近年は低価格のイヤホンがたくさんリリースされていますが、イヤホン/ヘッドホンで一番大切なのは音だと思っています。
どんなに安くても、まず日常使用に耐えうる音のクオリティがなければ意味がない。
さらにANC(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)イヤホンはANC以外の基本性能が求められます。音に加え、操作性、接続強度、そしてANCの性能と連続使用時間。それぞれに一定のクオリティが必要で、ANCイヤホンは製品としてのハードルが多い。
特に接続強度と操作性と連続使用時間、この3つはワイヤレスの基本。
どんなに音やANC性能がよくても、この3つを満たさない限り、違う製品に買い替えることになります。
低価格帯では全ては求めらませんが、各要素をいかにバランス良く満たせるかがカギ。
果たして、Earfun Free Proはどうでしょうか。

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パッケージは至って普通だが、なんとなく自信とオーラを感じる😹
イヤホンはケースの中に格納した状態。
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付属品は箱の底部の専用のトレイにきっちり収まっている。
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特にTWSイヤホンは最初にマニュアルを読むべし。
最初の左右のペアリングでつまづくと、接続ができるようになるまでが大変。
ここだけは慎重にいきたい。マニュアルは日本語に完全対応。
必要なことを日本語でしっかり説明できている。
このマニュアルだけでもたいしたものだ。
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ケースは角張ったデザインで正面にLEDが一か所ある。
USBはタイプCでQI(ワイヤレス充電)にも対応。技適もきちんと取得済み。
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イヤホンのロゴが左右で逆さになっている。これはLR判別のためだろう。
👉ケースにしまうとロゴは逆さだが、装着すると左右ともにeが上になる。(※)
(※ つまり写真の左右さかさまは、これでいいのだ
現行の改良版は左右のロゴが同じになってしまった。
現行だと、右はeが上、左がeが下。つまり、装着時は左のロゴが下向き(?)となる。
多くの声を受けて、改変してしまったのだが、果たして現行のこれでいいのだろうか。)
ケースを開けると電源オン。シールをはがして使用開始。
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イヤホンは非常に軽量。タッチは反応がよくミスタッチも少ない。
接続時間は普通だが、接続機器を変える際、若干手間取った。
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ステムの角度はKZ ZSN proXと並べても大差がない。
この辺もよく練られて設計されている。
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一見普通だが充実したアクセサリー群。
フィット感がよく、初めて自分の耳に合ったサイズを選ぶことができた。

TWSイヤホンに求められる全ての機能が完璧✨
結論から言うと、EarFun Free Proは超おススメです😻
イヤーピース、フィッティング、音量調節、操作性、接続性、連続使用時間、加えて音質、ANC/アンビエント、低遅延、ワイヤレス充電など。
ANC性能が弱い(※)ことは確かですが、それ以前にTWSイヤホンとして完璧なので、ANC性能はウィークポイントとも言い難い。
(※車のロードノイズには強くないが、電車のモーター音には大きな効果がありました)

むしろ、ANCは音質変化が極めて少ないフィードフォワード方式ANC、ANC単独だけの使用も可能なので、機能的に優秀です。

ウィークポイントは3つ。一つは受信強度です。室内使用ではほとんど問題ありませんが、屋外の接続環境が悪い場所では切れました。
通常の状態は安定していますが、強い電波が多い場所に極端に弱いようです。(※)
(※BT5.0対応のスマホで検証したところ、受信強度に全く問題ありませんでした)

もう一つは、曲戻しができないこと。
これはボタンに制限があるので、致し方ないところ。
三つ目はケースからちょっと取り出しにくいところ。
といっても、ほんのちょっとです。

音に関しての特徴として低音の多さが取り上げられていますが、ジャンルによります。
final E3000と似た傾向と捉えてもらうとわかりやすいと思います。
ごく一部のジャンル(※)では低音過多に聴こえるかもしれませんが、見通しのよいバランスなので、クラシックを含め全てのジャンルで使える。
この点はこのあと詳細に説明します。

忘れてはいけないことは音量調整ができることです。
1万円以下のANC付きTWSで音量調整に対応している機種は8機種中2機種でした。
ローエンドで音量調整に完全対応しているモデルは今のところこれのみ。

このイヤホン、ブランドをS●NYやBO●Eに変えれば、1万円でもめっちゃ売れると思います。とにかくTWSイヤホンとしての完成度が高く、ぬかりがない。
少なくとも5,999円でこれを超えるのは至難の業だと思います。
これを超える機種がバンバン出てきたら、それはうれしいことです😹
それでは詳細にレビューしていきます。

🔳とにかくよい操作性
タッチの精度も反応も正確で快適✨
覚えるタッチ操作は、
・L/R・1回タッチで音量+/-
・L/R・2回タッチで再生/一時停止
・L側・3回タッチでANC/アンビエント/ノーマルの切り替え
・L側・2秒長押しで低遅延モード(Low Latency)のオン/オフ
・R側・3回タッチで曲送り(※曲戻しはない)
必要最低限はこれくらい。
必要な操作はL側、音量を上げる時だけR1回。シンプルで覚えやすかったです。
タッチを受け取ると電子音が鳴り、L/R別の音です。
タッチの反応はほどよく、3回+3回のような操作も確実に反応します。

🔳連続使用時間とANCの機能性(※)
もう一つ驚くべき点は連続使用時間の長さだ
ノーマル/ANCをミックスして、普通に使ってみたところ、1回目は約7時間使えた。
アラートが入ったのが6時間55分、片方の電源が落ちたのが7時間半。
従来の左右独立接続モデルでも6時間は超えたことはなく、時折ANCも使ってこの使用時間はびっくりした
さらに驚いたのがANCモードや低遅延モードでも6~7時間使えたことだ。(※)
(※テスト時音量は小。使用時間は音量の大小で変わってきます)
連続6時間使えれば電池切れの中断を気にすることがない
充電時間は、イヤホン1.5時間、充電ケース2時間、ワイヤレス充電3.5時間(※)
([MagSafe充電器と互換性がありません。])(※公式ページ参照値)

これまでのモデルだと、ANCオフで5時間台、オンで4時間程度が相場だった。
4時間と6時間、大した差ではないように思われるかもしれない。
例えば、半日がっつり音楽に浸る、そんなとき、12時から使い始めると、4時間だと16時に途切れてしまうが、6時間持てば18時まで使える。18時過ぎればだいたい夕飯だ。
(※実質的な活動時間は1日12時間くらいなので、6時間を半日と表現しています。
健康のために少なくとも食事中くらいは耳を休ませ、食事はきちんととりましょう)

※低遅延モードについて
低遅延モードはノーマル時のみ有効でした
したがって、上記の再生時間も計測しなおす必要がありますが、
おおむね、6~7時間であることには変わりがないです

ANCは室内使用ならば全く問題がない(※)
ANCの利きは体感的に‐10㏈くらい、パッシブ(ノーマル)とほぼ相違がない
例えば電子レンジの音やIH調理器などの生活騒音は大きく軽減できた。
フィッティングもよいので、室内では極めて快適に使える。

※後日、電車内で検証したところ、
ANCはモーター音に効果がありました
そもそも、パッシブ(ノーマル時)の遮音性能がしっかりしており、
モーター音は確実に消してくれました
他方、車内アナウンスは、聞き取れるくらい透過してくれて、モードを切り替える必要がありませんでした
スペックは高くはないですが、実際に電車内で使ってみると、
巷で評判のよい機種よりも、Free ProのANCのほうが的確に機能していました
別の機種を用意していましたが、行きも帰りも結局これしか使わなかった

(🔳屋外での使用は受信が厳しいこともある
ANCの効き以前に、接続強度が弱い場面があった。
切断・再起動する場所があり、その場所での使用は不可能だろう。
通常は問題ないが、一定の電波障害がある場所での使用は難しいかもしれない。
これは唯一のウィークポイントといっていい。)
👉※不良個体の可能性が出てきたので、現在、調査中です
不良個体ではなかったようですが、古いDAPではつかみが弱いようです)

音質の変化が少ない音質優先のANC
ANCの利きは弱いが、音質変化がほとんどない優秀なANCである。
ANCはフィードフォワードとフィードバックとハイブリッドの3つの方式がある。
前者は外部のマイクから収音して、mixした音を出力する方式。
後者は内部のマイクから収音して、逆位相の音声を出力する方式。
それと両者を併用する方式の3つだ。
フィードフォワード方式は音質の変化が少ないが、ANCの利きが弱いのが特徴。
フィードバック方式は音質の変化がを伴うが、ANCの利きも強い。
ハイブリッド式は両方式を併用する。

音質の変化が少なく単独でも使えるフィードフォワード方式ANC
この価格帯はだいたいがこのフィードフォワード方式かフィードバック方式。
もう少し上の価格のEarfun Air Proなどはハイブリッド式だ。
ハイブリッド式はもちろんANCの利きはよくなるのだが、2つのANCを効かせるために処理力も必要だし、消費電力も上がり、オンとオフの音質も変化する。
低価格帯だと厳しいのだが、最近の製品は出来がよいみたいだ。
とはいえ、左右単独使用や音量調整などができる製品は少なく、まだまだ改善の余地がある。

ノーマル時のみ有効な低遅延モード
ノーマル時に左側を長押しをすると低遅延モードになります
通常時は音声は完全にズレますが、低遅延モード時には少しずれるくらいになります
しかし、通常の視聴ではほとんど、この遅延の違いは気にならない
元の音と同時に流さない限り、遅延の違いを正確に聞き取ることは不可能です
室内使用向けの簡易的な性能だが、使い勝手がいい

さらにFree Proは、ANC/アンビエントと低遅延モードが自由にオンオフができる。
またANC+低遅延でも連続使用時間は1時間ほどしか違わなかったのも素晴らしい点。
このANCは音楽を止めていても一応使える。
(ハイブリッド式やフィードバック式だと無再生時のANC使用は原理上不可能だ)
そして一度選択したモードは再接続したときもそのまま使える。

🔳音の傾向は見通しがよくダイナミックで迫力のある音(※)
味付けはどちらかというと一般用途、映画鑑賞やオーケストラなど音場の広い音楽に向いたチューニング。
低音が強すぎる、という意見もあるが、一部の音源のことで、通常使用では問題がない量感だ。
ボーカルに特化したバランスではないので、ボーカルが聴きたいというときにはやや物足りない
質感や表情などのディテールはやや不得意であるが、全体とのバランスを失なわず、ボーカルは伴奏とともに楽しめる
洋楽一般には合うが、一部の音源では低音がブーミーになることもある
EDMではそこが気持ちよく聴けるが、バンドはベースが主体になりやすく、ギタープレイには不満が残る
どの楽曲でもベースやリズムはしっかり聴けるが、ギターは奥に引っ込み気味になりやすい
スタジオよりもホールの広い空間表現が得意で、ライブ音源は臨場感がよく出る
中音域が薄いと軽い音になりがちなのだが、ボーカルも楽器も一定の質感を保っているのは秀逸
特定のジャンルや特定の楽曲にとらわれず、全てのジャンルで通ずるチューニングをしてある

最も意外だったのはクラシック
見通しのよい音でオーケストラがきちんと再生できたのは意外だった
ロック系ではブーミーだった低音も、ここでは低域の楽器群の存在をしっかり示す
打楽器群もブーミーではなく、低音が効果的に活かされる。
ピアノはコンサートピアノらしい鳴り方がする。
楽器やボーカルの音色は追及できないが、楽曲全体を極力自然な響きで聴ける。
あるいは、大きめのスピーカーのオーディオで聴いているようなサウンドだ。
とても低価格TWSとは思えない幅の広いチューニングが施されているようだ。
没個性で面白みがないともとれるが、低音のブーストが隠し味として効いてくる。
このあたりは実に巧み。
楽曲により好みが分かれてくることはあるが、概して優秀なので使っていて不満がない。

※聞く音楽のジャンルによって変わってきます
90年代以降のポップスは低音が強調気味、それ以前のアナログ収録のものはちょうどよいくらい
アコースティック中心か、電子楽器中心かによっても変わってきます
いずれにしても、低域はやや誇張気味。
低音が出る時はしっかり出るので、ここで評価が違ってくると思います
インスト楽曲のような、静かな音楽向け、とも言えるかもしれませんね

最後に
TWSイヤホンとしての基本性能が非常に高いことがおわかりいただけただろうか
ただ最近ちょっとと思う点は、
・ケースの開け閉めがやや硬く、イヤホンが取り出しにくい
・ケースのふたを閉めないとイヤホンのオフができない
・ケースにしまうとイヤホンの充電状態がわからない
・イヤホンのフィッティングがピッタリすぎて、逆にうざい
使用に差し支えないので本文には加えなかったが、一応伝えておきます。
(👉さらに最近、個体不良の可能性があり、現在調査中です。)

とにかく無駄がなく、しかも一つ一つがしっかりしている完璧なプロダクツ
これだけでも自信が持てますが、これが5千円台。
どう考えても優勝(?)ですよね(2度目)
うたい文句に違いがあるモデルはたくさん見てきました
宣伝通りではないから、これまではそこを正す必要があったわけですが、この製品に関しては、全てうたい文句通りでした。
TWSは2019年から使い始めましたが、2021年、やっと満足できる製品が出たと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました😻 
次はMpow M30、こちらもおススメです😹(comming soon...)

 

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👆EarFun Free Proから半月もたたずに、EarFun Air Proの兄弟機、Edifier TWS NB2を入手しました。
こちらは音もANC性能も本格的。音量調整ができませんが、屋外使用で十分な性能でした。

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